海外住み女の頭の中

好きなヒト・コト・モノだけを自分のために書く

来るもの拒まず、去るもの追わず

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前回タイに住んでいたときの思い出を書いて思い出したことがあった。

前回の話はこちら↓
https://blue-cactus.hatenablog.com/entry/2020/10/03/091739?_ga=2.173283364.601171143.1601682700-179909200.1554230018


ゴンにはオーさんというルームメイトがいて、
私も仲良くしていた。


ある日、オーさんは私に何も言わずに荷物をまとめて、アパートからサッといなくなった。


ゴンに聞くと

「あ、転職したから引っ越すってさ」

とあっけらかんと言った。


私は

「そんなに急にいなくなるの?
 お別れのあいさつとか、
 お別れパーティとかしないの?」

と言ったが、


ゴンは

「そんなのは別に必要ない」

と言った。


程なくしてゴンも転職すると言って、
アパートをサッと出ていった。


そこに、やはり大袈裟なお別れのあいさつもなかった。


「じゃあね〜」

で終わった。



あのタイ人の友人たちの物事を大袈裟にしない姿勢は新鮮だった。

そこに寂しさも涙も感動もドラマもなかった。



バンコクで働いていたときに驚いたことは
タイ人は仕事が合わなければ
入社して1日でサッと辞めていくことだった。


ときどき面接にすら来ないこともあったし、
何年も働いていてから、突然連絡なく辞めることもあった。


「どうしたの?
 辞めるならなにか言ってくれればいいのに...」

と連絡をとってみても、
やはりあっけらかんとしていた。


会社を辞めた人が以前勤めていた会社のパーティに遊びに来るというのもよくあった。


辞めた会社のパーティなんて日本人からすれば絶対に行きたくないと思うだろうが、彼らにとっては違った。


昔の友達に会いに来る感覚で参加していたし、
嫌いだった元上司の存在もどうでも良さそうだった。

また、働いてるタイ人の元同僚たちも

「昔の仲間が来たから一緒にパーティ楽しもう!」

という感じで普通に受け入れていた。



それが良いか悪いかは賛否両論であろう。


日本人にはなかなか理解できない感覚かもしれない。

でも自分の感情を最優先にするのは
純粋にいいな、と思う。


人間らしくいるために、本当はそのほうが幸せなのではないか。


私は留学時代も含めタイに8年暮らしたが、タイ人のことは住めば住むほどよくわからなかった。



それでも、今タイ生活を振り返ると
とてもあたたかい気持ちになる。



だからすごく感謝しているし、
また里帰りできることを楽しみにしている。